2007年03月29日

La Cetra d'Orfeo

La cetra d'Orfeo

[演奏]Marina Bonetti, Diego Cantalupi
[発売]MV Cremona / MVC 005-018
[録音]2005年8月

CD&DVD購入記」で紹介した「オルフェウスの竪琴」がこのCD。副題は「モンテヴェルディの時代の、アルパ・ドッピアとティオルバのための音楽」。

ボネッティとカンタルーピの演奏は、ハープにキタローネという編成。第1〜3部の繰り返しを完全におこない、演奏時間は3分50秒と、かなり早めのテンポ。早めのテンポは、二つの撥弦楽器がヴァイオリンのように音を長く保持できないということ、そして舞曲としてのテンポを考慮した結果だと思えます。とにかく、作品の印象を大きく変えた演奏です。

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Farina - Legrenzi - Rossi Invenzioni e Stravaganze

Farina - Legrenzi - Rossi Invenzioni e Stravaganze

[演奏]EUROPA GALANTE / Fabio Biondi
[発売]Opus111 / OPS 30-186
[録音]1997年1月

ファリーナのCapriccio Stravaganteをはじめとし、17世紀のヴァイオリン音楽を集めたCD。

エウローパ・ガランテの演奏は、撥弦楽器を加えた弦にチェンバロという編成。第1〜3部の繰り返しはおこなわず、演奏時間は3分25秒で、早めのテンポ。楽器を持ち替える前の録音なので、多少、響きに異質感があります。

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Moderne e Curiose Inventioni …

Moderne e Curiose Inventioni …

[演奏]LA FENICE
[発売]RICERCAR / 205852
[録音]1996年7月

このCDは、L'HERITAGE DE MONTEVERDIと題されたシリーズの、第3巻にあたります。「モンテヴェルディの遺産」という題どおり、モンテヴェルディの弟子や後継者にあたる音楽家の作品に、光を当てたシリーズ。

ラ・フェニーチェの演奏は、管を主体としたもので、コルネットとサックバットに、撥弦楽器を加えたオルガンという編成です。第1〜3部の繰り返しはおこなわず、演奏時間は4分01秒。コルネット・ムートを吹くテュベリが、多めの装飾をほどこし、作品に変化を与えています。

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Curiose & Moderne inventioni

Curiose & Moderne inventioni

[演奏]Romanesca
[発売]harmonia mundi / HMX 2907175
[録音]1996年3月

パッサカリオが収録された作品22を中心に、マリーニの出版作品、作品3、作品8から抜すいして構成されたCD。

ロマネスカの演奏は、撥弦楽器を加えた弦とオルガンという編成。第1〜3部の繰り返しはおこない(第1部は完全ではありませんが)、演奏時間は6分33秒。やや淡彩な印象を受けます。

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BATTALIA

BATTALIA

[演奏]Battalia
[発売]ALBA / ABCD 112
[録音]1996年2月

「戦い」と題されたCDには、チーマからコレッリまで、17世紀のヴァイオリン作品が収録されています。

バッタリアの演奏は、撥弦楽器を加えた弦とオルガンという編成。第1〜3部の繰り返しはおこなわず、4分47秒という演奏時間です。北欧のアンサンブルですが、演奏には熱気を感じさせます。

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CHACONNE

CHACONNE

[演奏]Musica Antiqua Köln / Reinhard Goebel
[発売]ARCHIV / 453 418-2
[録音]1996年1月

「シャコンヌ」と題されたCDには、マリーニのパッサカリオのほかに、リュリ、コレッリ、パーセル、ブロウ、マイヤー、ペーツェル、ムファットの、シャコンヌとパッサカリアが収録されています。

MAKの演奏は、弦とオルガンという編成。第1〜3部の繰り返しはおこない(第1部は完全ではありませんが)、4分47秒という演奏時間です。旧盤とくらべると、録音の鮮明さもあるでしょうが、より鮮鋭な演奏となっています。

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MONTEVERDI E IL SUO TEMPO

MONTEVERDI E IL SUO TEMPO

[演奏]Capriccio Stravagante / Skip Sempe
[発売]deutsche harmonia mundi / BVCD-30
[録音]1990年11月

「モンテヴェルディとその時代」と題されているとおり、モンテヴェルディと、その同時代人の音楽家たちの作品を集めたCDです。

カプリッチョ・ストラヴァガンテの演奏は、弦のみという編成。第1〜3部の繰り返しを完全におこない、演奏時間は7分に。弦のみという編成が、漆の光沢のような、独自の味わいをひきだしています。

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MONTEVERDI COMBATTIMENTO DI TANCREDI E CLORINDA …

MONTEVERDI COMBATTIMENTO DI TANCREDI E CLORINDA …

[演奏]Musica Antiqua Köln / Reinhard Goebel
[発売]ARCHIV / POCA-2555
[録音]1978年12月

発売当時は、「初期イタリアのヴァイオリン音楽」と題されたアナログ・ディスクに収録されていましたが、このCDは、「タンクレディとクロリンダの戦い」などを収録した再編集盤です。

MAKの演奏は、弦とオルガンという編成で、第1〜3部の繰り返しはおこなわず、4分33秒と、ゆっくりしたテンポ。MAKには1996年録音盤もあります。

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パッサカリア

[原題]Passacalio à 3. & à 4.
[出版]PER OGNI SORTE D'STROMENTO MUSICALE Diversi generi di Sonate da Chiesa, e da Camera A Due, Trè, & à quattro. Con l'Alfabeto alle più proprie, per la Chitarra alla Spagnola a beneplacito. Libro Terzo. Opera XXII(Venetia 1655)
[作曲]Biagio Marini

ビアージョ・マリーニ(1594-1663)は、ヴァイオリン製作で有名なブレーシャ生まれの音楽家。ヴェネツィア、ブレーシャ、パルマ、パドヴァといったイタリア、そしてドイツでも活動しました。

マリーニは、声楽作品も多く作曲していますが、やはり、なんといっても器楽作品、とくにヴァイオリン音楽の発展に寄与した、初期のヴァイオリンのヴィルトゥオーゾのひとりです。

ここで紹介するパッサカリアPassacglia(出版譜ではパッサカリオPassacalioと表記)は、マリーニの最後の作品集におさめられ、その掉尾を飾る作品(導入部―第1部―第2部―第3部―終結部という構成)。その繊細で精妙な和声は、初期の同種の作品の白眉といえるのではないでしょうか。

パッサカリアといえば、ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)のオルガン作品のそれが傑作中の傑作でしょうが、マリーニのパッサカリアは、いろいろな編成での演奏も楽しめますし、バッハのそれに勝るとも劣らない作品だと思っています。

管理人が集めるとはなしに集めたCDは、カテゴリ「同曲異盤記(パッサカリア)」に、簡単なコメント付きで、録音年順に紹介しています。興味があれば、ご覧ください。

※集めているとはいっても、カタログから調べて注文する、ということはしていません。店頭で見つけたさいに購入する、といった集めかたです。また、CD番号は購入した時点でのものです。また廃盤の可能性もあります。

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2007年03月08日

オルフェウスの竪琴

La cetra d'Orfeo

副題に、「モンテヴェルディの時代の、アルパ・ドッピアとティオルバのための音楽」とあるように、クラウディオ・モンテヴェルディ(1567-1643)の時代のさまざまな音楽家たちの作品を、撥弦楽器のデュオできかせてくれるCD。

鮮麗な録音の背後からは、鳥のさえずりも聞こえてきて、美しい演奏をひきたてています。モンテヴェルディにはじまり、モンテヴェルディにおわるプログラムは、鳥のさえずりとのコラボレーションとあいまって、癒しの時を与えてくれます。

オルフェウスの竪琴

  1. C.モンテヴェルディ トッカータ
  2. A.グェッリエーリ ソナタ「ラ・ティータ」
  3. 作者不詳 「ベッラ・ペドリーナ」
  4. G.カプスベルガー トッカータ
  5. B.カスタルディ カプリッチョ「エルマンフロディーノ」
  6. B.マリーニ パッサカリオ
  7. G.カプスベルガー サラバンド
  8. 作者不詳 チャッコーナ
  9. G.カプスベルガー プレリュード
  10. A.ファルコニエーリ スアーヴェ・メロディア
  11. F.ランバルド トッカータ
  12. A.キルヒャー アンティドートゥム・タラントゥレ
  13. B.カスタルディ カプリッチョ「ビシッツォーソ」
  14. A.ピッチニーニ アリア・ディ・フィレンツァ
  15. G.カプスベルガー カナリオ
  16. T.メールラ 「ラ・モンテヴェルデ」
  17. C.モンテヴェルディ 「ただあなたを見つめ」
  • 演奏:マリーナ・ボネッティ(アルパ・ドッピア) ディエゴ・カンタルーピ(キタローネ)
  • 録音:2005年
  • 発売:MV Cremona MVC 005-018

プログラムの最後、モンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」の「ただあなたを見つめ」は、この種のCDのプログラムの掉尾をかざることが多く、甘美な旋律がここち良い曲です。

ちなみに、ほぼ同じコンセプトで、同じ編成のデュオによる「SONATE AL PIZZICO Italian Duets for Plucked Strings」(ATMA Classique ACD22272)も、最後の曲が「ただあなたを見つめ」でした。

なお、この「オルフェウスの竪琴」には、オリジナル出版譜などの画像が、PDF形式で収録されています。上記の「ただあなたを見つめ」の手稿譜も、PCで閲覧できるようになっていました。

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posted by auditus at 09:53 | 購入記