[原題]Passacalio à 3. & à 4.
[出版]PER OGNI SORTE D'STROMENTO MUSICALE Diversi generi di Sonate da Chiesa, e da Camera A Due, Trè, & à quattro. Con l'Alfabeto alle più proprie, per la Chitarra
alla Spagnola a beneplacito. Libro Terzo. Opera XXII(Venetia 1655)
[作曲]Biagio Marini
ビアージョ・マリーニ(1594-1663)は、ヴァイオリン製作で有名なブレーシャ生まれの音楽家。ヴェネツィア、ブレーシャ、パルマ、パドヴァといったイタリア、そしてドイツでも活動しました。
マリーニは、声楽作品も多く作曲していますが、やはり、なんといっても器楽作品、とくにヴァイオリン音楽の発展に寄与した、初期のヴァイオリンのヴィルトゥオーゾのひとりです。
ここで紹介するパッサカリアPassacglia(出版譜ではパッサカリオPassacalioと表記)は、マリーニの最後の作品集におさめられ、その掉尾を飾る作品(導入部―第1部―第2部―第3部―終結部という構成)。その繊細で精妙な和声は、初期の同種の作品の白眉といえるのではないでしょうか。
パッサカリアといえば、ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)のオルガン作品のそれが傑作中の傑作でしょうが、マリーニのパッサカリアは、いろいろな編成での演奏も楽しめますし、バッハのそれに勝るとも劣らない作品だと思っています。
管理人が集めるとはなしに集めたCDは、カテゴリ「同曲異盤記(パッサカリア)」に、簡単なコメント付きで、録音年順に紹介しています。興味があれば、ご覧ください。
※集めているとはいっても、カタログから調べて注文する、ということはしていません。店頭で見つけたさいに購入する、といった集めかたです。また、CD番号は購入した時点でのものです。また廃盤の可能性もあります。