「典礼を再構成したCD」とは、特定の時代・場所・祝日を想定し、ミサや晩課といった典礼の流れが、音楽的な部分以外を含めて把握できるようになっているCD、と考えてください。
典礼の流れがわかるということは、わたしたちがCDできくさまざまな典礼音楽が、じっさいにはどういうコンテクストのなかに置かれていたか、を理解させてくれるということです。
晩課のCDの場合、詩篇曲の前後に、じっさいの典礼でもそうされるように、アンティフォナや代替の音楽を挿入し、演奏されるCDが多いのですが、ただそれだけのCDは、カテゴリ「同類異盤記(典礼の再構成)」で紹介したCDには含んでいません。
なぜなら、完全ではなくとも、ミサや晩課などの典礼全体が、どのように進行されているか、典礼に欠かせない音楽以外の部分がわかるようなCDを、「典礼を再構成したCD」と考えているからです。
タリス・スコラーズのコンサートで、ミサ曲がプログラムにあると、その歌唱のみごとさには感銘を受けながらも、退屈に感じてしまうことがあります。キリエからアニュス・デイまで連続して演奏されることは、作曲者にはまったく想定外でした。
典礼というのは、ある意味五感を刺激するイリュージョナルな儀式ですから、CDできく場合は、不謹慎といわれるかもしれませんが、いろいろ想像をふくらませてきくとより楽しめ、感動できます。(管理人の場合は、その感動が信仰に結びつくことはありませんでしたが…。)
集めたCDは、カテゴリ「同類異盤記(典礼の再構成)」に、簡単なコメント付きで紹介しています。興味があれば、ご覧くださいこうしたCDをきくさいに、『音楽史の中のミサ曲』(音楽之友者)は、管理人を含めて、信者でないかたにはたいへん参考になります。
※集めているとはいっても、カタログから調べて注文する、ということはしていません。店頭で見つけたさいに購入する、といった集めかたです。また、CD番号は購入した時点でのものです。また廃盤の可能性もあります。